女性のホンネがチラリ?人気の転職先 3選
「終身雇用」の神話がくずれつつあるいま、転職はキャリアを考えていくうえで、欠かすことのできない選択肢のひとつになりました。今回は転職支援サービスを提供する「DODA」が発表した、女性の「転職人気企業ランキング2015」を参考に、トップ企業における女性活用の動きを俯瞰していきたいと思います。
根強い「グーグル人気」のヒミツ
2015年に出版された『WORK RULES!』 では、グーグル人事部門のトップが同社の採用や成果評価、モチベーション維持などの手法を公開し、大きな話題になりました。グーグルが他の企業よりも先進的であるのは、現状の課題を科学的に分析し、解決策をアップデートしていく点でしょう。たとえば同社では、有給での産休を12週間から18週間に増やしたところ、出産後の女性の退職率が50%も低下したとのこと。こういった取り組みの積み重ねが、人気の根底にありそうです。
トヨタ自動車が推進する、ダイバーシティ経営のホンキ度
世界新車販売台数で、トップを走るトヨタ自動車。2002年にはダイバーシティプロジェクトを立ち上げ、女性にフォーカスした施策を導入してきました。具体的には、育児にともなう休職期間の延長や、子供が2歳になるまで4時間勤務が可能な勤務時間の短縮措置、事業所内託児所の設置、など。また、女性管理職の人数も直近10年で16名から135名に増加しており、長期的なキャリア形成がしやすい環境づくりが進んでいます。
社員の8割が女性、資生堂が方針転換したワケ
2008年度に、時短勤務の適用期限を「子供が小学校3年生になるまで」に延長した資生堂。しかし時短勤務の社員と、この制度を利用していない社員との間にひずみが生まれ、2015年には育児社員への過剰な配慮が見直されることになりました。この背景には、社員のなかでの不公平感をとりのぞくとともに、育児社員にもマネージャー職への門戸を広げたいという狙いがあるようです。「働きやすさ」と「キャリア形成」、そのバランスをどうとっていくのか、注目が集まります。
まとめ
いずれの企業にも共通しているのが、「ワークライフバランス」を実現するとともに、社員の生産性を向上させていこうという姿勢です。女性が長期的に働きながら、自身の専門性やスキルを伸ばしていける環境づくりは、今後も加速していくでしょう。こうした時代の流れもおさえつつ、慎重にキャリアデザインを行なってくださいね。