言葉が人をキレイにする?美しい働き女子になるために知っておきたい日本語
5月18日は「言葉の日」。「5(こ)」と「10(と)」と「8(ば)」にちなんでこの日が制定されました。コミュニケーションを取る上で重要な要素のひとつであるこの「言葉」。働き女子としては、正しい日本語や敬語などの基本的な言葉づかいはモチロン、相手から「キレイな言葉を使うなあ」と思ってもらえるような美しい言葉は知っておきたいもの。そこで今回は、日常会話で聞いたら思わずハッとしてしまうような美しい日本語や、由来を知っておきたい日本語を、山下景子さんの著書『美人の日本語』からご紹介します。
『美人の日本語』って?
口にするだけで、話し方だけでなく身も心もキレイになれるような日本語を教えてくれるのが、山下景子さんの『美人の日本語』。この本は、1つのページに1つの言葉が載っていて、まるで日めくりカレンダーのように美しい日本語を教えてくれます。聞いたことはあるけれど意味や由来は知らなかったようなものから、初めて耳にするようなものまで、さまざまな言葉を学ぶことができます。一日一語、365日かけて言葉を知り、ゆっくりと美しい日本語を身につけてみてはいかがでしょうか。日本には美しい言葉がたくさんあり、その奥深さや魅力を実感できる一冊です。
5月17日~19日の「美しい日本語」は?
<5月17日>大丈夫(だいじょうぶ)
「丈夫」は「ますらお」と読み、健康でたくましい成人男性のことです。その「ますらお」に大をつけたのが「大丈夫」。たくましい男性がそばにいるくらい、心強く安心できるという意味が含まれているそうです。
<5月18日>青楓(あおかえで)
楓は、もみじとも言いかえられる美しい葉。語源は「蛙手」といって、葉の形がカエルの手に似ていたからだそうです。まだ赤くなっていない初夏の楓も「青楓」「若楓」といって、古くから親しまれていたみたいですね。
<5月19日>相好(そうこう)~思わず顔がほころびる時~
「相好」とは、もともと仏に備わっている特徴のことをさすそう。その特徴には指が長いといった普通のものだけでなく、金色に光るなど仏にしかないものも含まれているのだとか。表情を崩すときのことを「相好を崩す」ともいいます。うれしいことがあって、思わず仏のように顔がほころびる様子を表現するときは、ぜひこの表現を使いたいですね。
仕事で使えそうな言葉や使っている言葉の由来
仕事ではすでに使っている言葉や、今後使っていきたい美しい日本語として今回ご紹介したいのはこちらの3つです。
<5月23日>直向き(ひたむき)
ひたむきの「ひた」は「直」と書きます。「ひたすら」や「ひた走る」の「ひた」と同じで、まっすぐという意味です。忙しい日々を過ごしていると、直向きにいることを忘れてしまいがち。まっすぐに見つめている、一途で一生懸命なまなざしをいつまでも忘れないでいたいものです。
<6月13日>塩梅(あんばい)
「塩梅」とはもともと味加減をさす言葉。昔は「塩」と「梅酢」だけで料理していたので、ほんの少しの量で味がガラッと変わってしまっていたそうです。だから「塩梅」という言葉には、微妙で繊細な気遣いが含まれている言葉なのでしょうね。
ちなみに、よく似た言葉に「按排」がありますが、これは物事をうまく処理するという意味。実は2つの言葉の意味が合わさって、物事の具合を表す現在の「塩梅」になったそうです。
<3月9日>心延え(こころばえ)
心の内面が外に現れることを「心延え」といいます。「心延え」は悪い意味で使う言葉ではありません。「延え」は、繰り延べるという意味で、外に押し出されていくさま。それに「心」がついて「心延え」となり、”相手が相好を崩したとき”、「心延え」という言葉を使うんですね。
【まとめ】
普段自分がどんな「言葉」を使っているのか意識することって、意外と少ないですよね。いつもは何気なく発している言葉には、その人の人柄や品格が現れてしまうこともあり、実はとても重要なものです。意識を向けている機会が少ないからこそ、これから意識して美しい日本語を使えば一歩上をいく働き女子になれること間違いなし。大人になればなるほど言葉について学ぶ機会が少なくなってしまうもの。5月18日の「言葉の日」をきっかけに美しい日本語を調べてみてはいかがでしょうか。
参照元:美人の日本語 著・山下景子
出版社:幻冬舎