共感?ありえない?「働く女性」がテーマのおすすめ書籍3選
イケメン男子にせまられる女子高生、剣をかまえて戦う王子様…そんな王道な雰囲気はないけれど、一度開いて読み始めたとたん、不思議な魅力で引き込まれる“お仕事マンガ”。その中でも「働く女性」が主人公の書籍をまとめました。働く気力があるときもないときでも、ぜひ読んでほしいと思います。たまたま選んだ3冊ですが、これから映像化される、または映像化済みのものばかりでした。ぜひ映像も合わせて楽しんでみてください。
「校閲ガール」宮木あや子
出版社で校閲者として働くことになった女性の話です。結婚式をあげることも、飛行機を飛ばすこともすべて「何かひとつのことにみんなで協力して作り上げる」仕事ですが、対象が本のようなモノであればそれはより如実になります。校閲者は一般の人から見れば影に隠れた存在かもしれませんが、本を作りあげるという仕事の中で、校閲者は最後に文章をチェックする裏方のなかでも最も重要な仕事といっても過言ではありません。
主人公も例によって校閲者というものを理解せず配置され、当初はやる気の出ない日々を過ごすのですが、時が経つごとに変わっていきます。2016年の10月期より、石原さとみ主演でドラマ化もされるので、タイムリーな話題としてもおすすめの一冊です。ちなみに、表紙がとても可愛いのですが、漫画ではなく小説ですのであしからず。
「東京タラレバ娘」東村アキコ
「働く」がメインテーマではないかもしれませんが、共感といえばこの漫画しかないでしょう!結婚にいき遅れた(?)女性3人が主人公の漫画です。「あの時こうだったら・・・こうしておけば・・・」そんな「たられば」は誰にでもあるかと思いますが、この本で投げかけられるセリフの一つ一つが、アラサー女子にはキツイものなのです。でも、年を重ねるほどに恋に臆病になっていくことや、「たられば」を想像してしまうこと、どれも共感できるような…。
こちらも2017年1月期より吉高由里子主演でドラマ化されます。漫画を読んでから見れば、より楽しめそうな作品になりそうです。
「ハッピーフライト」矢口史靖
綾瀬はるか主演で2008年に公開された映画の原作本です。航空業界を舞台に、CAだけではなくグランドスタッフや整備士、パイロットなど「飛行機を飛ばす」すべての職種の人たちがトラブルを解決していきます。
登場人物はどれも魅力的なのですが、中でも寺島しのぶ演じる鬼・チーフパーサーの印象的なセリフがあります。物語後半で、吹石一恵演じるCAが乗客への対応でトラブルを起こしてしまった際に、彼女は「もう1度あのCAにチャンスを与えてやってほしい」と乗客にお願いをして了解を取り付けます。普段は厳しい彼女ですが、バックヤードに下がると「もう大丈夫だから、しっかりやんなさい」と背中を押すのです。
人を教える立場になり、彼女の覚悟と頭を下げる潔さを見習うと同時に、胸が熱くなりました。新人、中堅、教育係…とどのような立場の女性であっても重ね合わせられる登場人物がいます。本だけではなく映画もおすすめの一冊です。
まとめ
バリキャリ、ゆるキャリ、どちらのキャリアを歩んでいるかによって共感度は違うかと思います。私は中間派ですが、指導する立場についていたこともあり、責任感のあるポジションの女性に共感しがちです。今回はそのような視点で3冊を選びました。気になるものがあれば、ぜひ読書の秋の一冊に楽しんでみてください。