仕事と結婚、どちらを優先させるか…キャリアの分かれ道を迎えたあなたへ
私が結婚したのは29歳。当時、私は小さなIT会社でローカル情報を紹介するWebポータルの編集長をしていました。営業から制作までこなすオールラウンドプレイングマネジャーで、1〜2日の徹夜なんてよくある日々。妊娠がきっかけのいわゆるデキ婚だったこともありますが、パートナーの反対もあってそれまでと同じ仕事を続けるのはどうしても無理でした。そこで私は迷わず「退職」の道を選択。その決断の裏にあったもの…仕事も結婚も諦めたくないキャリアウーマンの「リアル」とお伝えしたい「心構え」をお話しします。
【1】自分が望むキャリアをつくれる女性になる
私がキャリアの分かれ道で迷わず決断できたのは、仕事も結婚も出産も諦めず、自分の意思で選択できるよう準備しておいたからです。その重要さに気づいたのは22歳。高校を卒業後、一般事務職で就職した企業で総合職へのキャリアアップができず、このままそこにいては自分が望むキャリアはつくれないと理解し、自分のライフイベントを意識し始めたのがきっかけです。これから私に起こりうる結婚や出産に対応でき、好きなタイミングで復帰できる仕事を探して、チャレンジし続けました。そうやってキャリアを積んだ結果が29歳の決断につながり、今もそのときの経験が私のベースになっています。
【2】仕事や職場に望まれる女性になる
妊娠発覚後は、私の希望により臨月まで通常勤務をし、出産予定日3週間前にミッションを完了させてから退職しました。営業や制作の現場を離れ、本来のマネジメント業務に専念させてもらえたからこそできたことですが、当初会社側は私の退職希望に困惑し、難色を示していたのです。幾度となく話し合った結果、私は退職までの残り8ヶ月間でスムーズな業務遂行と引き継ぎ完了を約束し、会社側はそのための職場改革を進めてくれました。出産後は思った以上に体が動いたこともあり、私は産後2ヶ月目にして育児を優先できるフリーランスとして仕事に復帰。自分が望む仕事や環境は当たり前に与えられるものではありません。会社や仕事に求められる結果を残して初めて、自分が望んで作ったキャリア(=自分)が活きてくるのではないでしょうか。
【3】パートナーに望まれる女性になる
キャリアは自分が望み、仕事から望まれれば自然に形づくられ、ステップアップしていきます。しかし、キャリアウーマンの結婚は、仕事からもパートナーからも望まれなければ実現しづらいもの。私がキャリアの分かれ道を迎えた時、パートナーから望まれた「退職」という道を潔く選べたのは、私自身がパートナーとの結婚を望み、それまでの私自身のキャリア形成と選択に自信があったから。そして、そんな私と共に人生を歩んでいこうとパートナーが私を望んだからでもあります。パートナーから望まれたとき、自身の準備ができていればいるほど「キャリア+結婚」という選択がしやすくなるのです。
まとめ
キャリアウーマンとは「バリキャリ女子」のことだけではありません。仕事も結婚も出産も諦めないで準備ができる女性もそういうのだと、私は思います。キャリアの分かれ道はいつやってくるかわかりません。自分の幸せな道を潔く選択できるように準備をしておきましょう。