どうすれば増える?日本の女性管理職

どうすれば増える?日本の女性管理職

女性管理職

「保育園落ちた日本死ね」のときに話題になった「一億総活躍社会」。内閣の掲げる成長戦略でも特に話題に上るのが女性の社会進出。2020年までに女性の管理職比率30%以上という目標を掲げているのはニュースなどで知っている方も多いと思いますが、果たして現実的な数字なのでしょうか。総務省統計局「労働力調査」によると、国際的に見た女性管理職の比率は、日本が約10%、アメリカ、フランスなどは40%近くと、同じ先進国でも大きな差が生まれているのです。なぜ日本の女性管理職比率がこんなにも低いのか、私見ですがまとめてみました。

理由1「働き方に柔軟性がない」

制度は整っているけれど実際に運用されていない、使えるのはごく一部。など、出産・育児をする女性にかかわる問題に聞こえますが、男性側にも責任があるんです。例えば、時短で働いているのに、大事なMTGは営業時間外。管理職になるには勤続年数によって経験値を判断されるなど、時間に制約が出来がちな女性にとっては、管理職への道は遠のいてしまうのです。また、パートナーである男性の帰りが遅いため、結果として女性に仕事と家庭の両立のしわよせが来てしまい、負担になっていることも原因なのです。

理由2「評価制度」

意外かもしれませんが、多くの企業が「成果」による評価を行っている。と言いますがこの「成果」という言葉に隠された意味をご存知ですか。多くの企業が言う「成果」とは年末や、月末の数字の達成率によって出されています。つまり、人より気合と根性で長時間働いけば、人よりも多く売上が上がるという工場のラインと同じ「期間あたりの成果」。ひとりひとり、同じ条件でと考えるならば、残業はNGにして1日8時間の中でどれだけ高い生産性を出せたか。という「時間当たりの成果」にすべきなのではないでしょうか。実際に、ある上場企業で、残業をNG評価にし、時間当たりの成果を評価に変えたところ、時短勤務のワーキングマザーが一番の成績をだったという報告もあるのだとか。

理由3「お互いが消極的」

上の2つの背景をはじめ、複数要素が組み合ってしまいお互いが消極的になりがちです。「女性管理職になってもらいたいけれど、どうすれば良いのかわからない」という経営側。「なったらただただ大変になるだけで、何も変わらない。なるメリットがわからない」と女性側。「なりたい!」と思う意思を持つことも大事ですが、誰がなっても活躍できる。という働き方・考え方の多様性がまだまだ足りないな。と思うのは私だけではないと思います。

まとめ

余談ですが、「3歳児神話説」って知っていますか。子供が3歳になるまでは母親がそばにいてあげないと・・・。という逸話です。実はアレ、真っ赤なウソなんです。研究の結果、子供の成育に関して3歳児神話説でいわれていたような根拠はありません。むしろ父親も育児に参加したほうが協調性が伸びるという研究成果も発表されるほど。かつて政府が男性の残業を助長し、かわりに専業主婦を多く作るために世の中に浸透させた考え方だったんですね。女性活躍のためには、男性にも変わってもらわなければならないところがたくさんありそうです。

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