女性が一生続けられる仕事はある？おすすめの6職種をご紹介

女性が働くことが当たり前の世の中になりましたが、女性が“一生働き続ける”となると、まだそれほど一般的ではありません。今のシニア女性は若い時から専業主婦というケースが多く、身近にロールモデルがいないという方も少なくないと思います。女性が生涯働ける仕事はあるのでしょうか？

女性が一生続けやすい職種6選

やっぱり強い医療系。アラフォーで看護師に転身した女性も！

女性が長く働ける仕事といえば、看護師や薬剤師などの医療系です。病院や薬局は全国津々浦々にあり、配偶者の転勤などがあっても働き続けることができます。

この2つほどメジャーではありませんが、歯科衛生士という仕事もあります。女子ツク！編集部では、歯科医院を取材したこともあるのですが、

・30年以上働き続けている
・結婚や出産を機に辞めたけど復帰した

など、イキイキと働いている年配の女性に何人もお会いしました。会社員として働く女性にとって、いまから医療系の資格を取るのは容易ではありません。ですが、30代後半で会社員を辞めて看護学校に入り、現在は看護師として活躍中の人もいます。

間口が広い！？接客・販売系

比較的若い頃からキャリアをつみやすいのは接客・販売系です。ある程度キャリアを積んだら旅館での接客業やデパ地下の店頭販売…など、年齢やキャリアによって次の転職先を選べるのもうれしいですよね。

しかし、接客・販売系の仕事をただ長く続けているだけでは意味がありません。生涯働きたいと考えているのなら、若いうちから新人に業務を教えられるくらいのスキルアップはしておきたいものです。

また、接客・販売系を極めた人は、講師としても働ける環境があるそう。結婚、出産後に独立して接客コーチになったという方は、結構多いですよ。ビジネスマナーや梱包、商品を魅力的に紹介するテクニックなど、基本的なことから自己ルールまでしっかり説明できるようになっておくと安心です。

ますます需要が高まる！？IT系

昨今のコロナ禍の影響もあり、企業では今、デジタル化が進行中。それと同時に注目されているのがIT人材です。IT人材はスキルさえあれば、個人事業主として働くことができます。必ずしも企業に属する必要はなく、自分のライフスタイルに合わせて仕事ができるので、長く続けやすい職業のひとつと言えるでしょう。

最近では、未経験からプログラミングを学べるスクールや、プログラミング学習後に就職を斡旋してくれるスクールもあります。未経験でも間口が広いので、少しでも興味があれば、まずは飛び込んでみるといいかもしれません。

自分のペースで働くことも！クリエイティブ系

Webデザイナーや編集、ライティングなどのクリエイティブ系もIT系同様、スキル次第では個人で仕事を請け負うことができる職種です。はじめは会社員として、結婚後は個人事業主として、というようにライフステージに合わせて働き方を変えることで長く働くことができます。

女性に人気！美容系

美容系の職種として代表的なのが美容師とエステティシャンです。2つとも体力仕事になりますが、働き方を変えることで何歳になっても働くことができます。

たとえば、若いときは現場で働き、年齢を重ねていくと同時に管理職を目指し、最終的にはスタッフのマネジメントに注力する。ある程度、経験を積んだら独立し、事業が軌道に乗ったら現場はスタッフに任せ、自分は経営に専念する。というように、年齢に応じて働き方を変えることで生涯働けます。

最も就きたい職種で上位にあがる事務・受付系

エン・ジャパンが2020年5月21日～2020年6月17日にかけて実施した「仕事選び」に関するアンケートでは、最も就きたい職種のトップ3として「一般事務」「総務人事」「営業事務」があげられました。

事務系の人材はフロントオフィスを支援する存在です。企業が効率的に事業活動をしていくうえで欠かせません。また、ルーチンワークも多いことから、経験を重ねていくことで、自分で働きやすい環境を整えていくことができます。腰を据えて働きやすい職種と言えます。

一生働くために資格は必要？

「一生働ける仕事に就くためには資格が必要なのでは？」と思う人もいるかもしれません。ですが、資格がなくても生涯働ける仕事はたくさんあります。実際、接客・販売系やクリエイティブ系、IT系、一部の美容系、事務・受付系は資格がなくても働ける職種です。ただし、資格があると優遇される職種もあります。そのため、必ずしも資格は必要ではありませんが、キャリアアップを目指すなどで資格があったほうがメリットが大きいときは取得するといいでしょう。

歳をとっても続けられるのはどんな仕事？

20代や30代の頃は体力を使う仕事が問題なくできても、40代や50代、60代になると変わるものです。やはり年齢を重ねると同時に体力も低下していくので、歳をとっても続けられるという点に注目して考えてみると、体力を酷使する仕事は避け、事務系やIT系、クリエイティブ系といった、基本的にはオフィス内での仕事となる職業に就いたほうがいいかもしれません。仮に体力を使う仕事をするにしても、年齢を重ねるにつれて管理的なポジションに就けるなど、働き方を変えられることがポイントになりそうです。

生涯働ける仕事の選び方

一生働ける仕事を選ぶときは、まず今後の人生設計を考えるところから始めることがおすすめ。どのような人生を送りたいかが決められれば、選ぶべき仕事のタイプが見えてきます。たとえば、配偶者に合わせて土日はちゃんと休みたい、家庭と仕事を両立させたい、というようであれば、土日休みの職種に絞りつつ、勤務時間などに融通が効く企業を選ぶ。そうすることで、人生をより充実したものにしやすくなります。

ただし、何よりも大切なのは、やはり仕事をしていて「好き」「楽しい」と思えること。その人によって一生続けられる仕事は変わってきます。仮に女性が一生続けられる仕事ランキングの1位がSEだったとしても、ITが苦手だったら、一生どころか一週間で挫折するでしょう。生涯現役でいられる可能性が高い仕事に自分を合わせるのではなく、好きな仕事を見つけて一生続ける方法を考える。これが、ずっと働ける仕事の選び方のひとつだと思います。

仕事との両立が難しいライフイベントもあり。どう対策すればいい？

ずっと働ける仕事に就けたとしても、家庭の事情などで早期退職しなければならなくなってしまったということはよくあります。特に家族の看護や介護が必要になったとき、子育てのときに、仕事との両立が難しいと考える人が多いようです（エン・ジャパンの調査より）。

一方で、「上司の理解・協力」「同僚の理解・協力」「休みが取りやすい」「時短勤務が選択できる」といった職場環境であれば、仕事と両立できるという意見も。また、一般的にも女性が生涯働ける会社や仕事の特徴として、このような条件があげられています。

・育児休暇や介護休暇から復帰しやすい
・出産、育児、介護などで休暇を取りやすい
・キャリア、スキルにより給与アップが見込める
・短時間勤務ができる
・土日祝日は休める
・残業が少ない
・出張、転勤が少ない

仕事を選ぶときは、つい仕事内容や収入に目がいきがちです。しかし、その条件だけで仕事を選んでは、ライフイベントを迎えたあとに後悔してしまう可能性もあります。ライフイベント、ライフステージに柔軟に対応してくれる職場を選ぶことも、ずっと仕事を続けられる鍵になると思いますよ。

今後のキャリア形成に悩んだら…

一生働ける仕事に興味を持ちながらも、どの職業が自分にぴったりなのかわからず、悩んだ結果、今の会社にだらだらと残ってしまうケースはよくあることです。転職は今後の人生に大きく影響するもの。後悔しないためにも慎重になることは当然のことと言えます。

ですが、そうしたときは一人で悩まずにキャリア形成のプロに相談することがおすすめ。たとえば、転職エージェントに相談すれば、希望の職業や働き方、条件をはじめ、志向性などを考慮のうえ、あなたに最適な仕事を見つけてくれます。

また、キャリアカウンセリングを利用するのもひとつの方法です。キャリアカウンセリングの場合、働き方や収入などの条件ではなく、人生の送り方をベースに適した仕事を導き出していきます。

キャリア形成のプロに相談すれば、結果的に転職を見送るにしても、希望の職業や働き方などの洗い出しができます。それだけでなく、今後のライフプランを設計できたり、見直したりすることも可能です。自分自身を知るきっかけになるので、今後のキャリア形成に悩んだら、まずは相談することからはじめてみましょう。