そこの貴兄、それ、勘違いですから!~社内恋愛専科・または新卒ガールとの恋は言ってみりゃ妄想でしかない
ヤッホー!山ガールでありながら『女子ツク!』専属ライターでもあるひろみこです。わたしが生粋の山ガールだってことはこの記事でわかってもらえたと思うけど、山から街に降りてくるとあれね…なんかこう、汚れた空気で鼻毛が伸びちゃうってホントなのね。で、なんで空気が汚れてるかっていうと、ひろみこ的にはあれよ、オ・ト・コ!男の邪悪な情念っていうか雑念っていうか、そういうものが渦巻くのがコンクリートジャングルじゃなくって?
と・く・に!これから春!4月の新入社員が会社にワサワサ押し寄せる季節はヤバおなの。どれぐらいヤバおなのかっていうと、思わずこう、ヤヴァイ、ってぐらい?ヤ+「V」「A」「I」「スペース」ってぐらいヤヴァイのよ。スマホじゃ入力むずかしいでしょ?え?そんなことない?
ついこないだまで花の女子大生(編集部注:死語です)だったピッチピチでパッツンパッツンなうら若きフレッシュガールが大挙してカラッカラのオフィス街に現れるのよね。そうするとあっちこっちでポケモンの如く発生するのが、そう!勘違い兄さん&オヤジ。ホント困った存在なんだけど。
そこで今回は『女子ツク!』初の男性向け記事企画として“そこの貴兄、それ、勘違いですから!”をお送りします。といっても読者のほとんどが女子だと思うからこの記事を見て「あるある」「そうそう」「うんうん」と思った賢明女子のあ・な・た!そう!あなたは心当たりのある(きっとあります)身近な勘違い兄さん&オヤジにそっと耳打ちしてあげて。
「あなた、それ、勘違いですから!」
会社は恋愛ハッテン場じゃねえんだよ
いまさらこんなことをわたしから言われるなんて屈辱的かもしれませんが耳をかっぽじってよく聞けよ。ピッカピカの新社会人の女の子たちは会社に「仕事をしに」来ています。いくら彼女たちがゆるキャリ系ふわふわガールだったとしても。どっかでの48だか46みたいなとこに所属してそうなカールを髪にほどこしていても。どう考えても定時ピタで帰宅してから地元である松原団地駅前のスナックでアルバイトしていようと。一応、みんな会社に仕事しにきているんです。決して恋愛しにきているわけではないこと。これをきちんとハラオチするまで頭に叩き込みましょう。
もしかしたらステキな未来のダンナ様、を探しに来ている女子も一握りぐらいいるかもだけど、それでもその対象となるのは間違いなくあなたではありません。あわよくば…とか、もしかしたら…とか、あの娘僕がダンクシュート決めたらどんな顔するだろう…なんて妄想にふけってるようなヤンマド(※)にはおしっこしたあとの犬のように後ろ足で砂をかけてくれるはず。
※ヤンマド…ヤング窓際族の略。バブル期に跋扈した窓際族だがその後「失われた20年」といわれる不況を背景に年齢層を大幅に下げ、平成29年現在では25歳あたりから丸の内周辺で捕獲されるようになる。
あの娘の瞳は「あなた」を見ているわけじゃない!
社会に出たばかりで右も左もわからないに等しい彼女たち…彼女たちはまさに野に放たれたバンビのようなキラキラと輝く大きな瞳であなたを見ることでしょう。事案によっては数秒見つめることもあるかもしれません。しかもその瞳の奥に輝くお星様がいくつあるか数えられるぐらいの距離で。
しかし!
しかしです!勘違いしてはならぬならぬ。それはあくまで「仕事上」のこと。彼女たちは「あなた」という人間を見ているわけではありません。彼女たちが見つめているのはあなたの「立場」でしかないのです。そんなことにも気づかないおろかなあなたはだから勘違い兄さん&オヤジの烙印がおされているのですよこのひろみこによって!!
ひろみこは山ガールだからあなたの立場がなんなのか知りません!リーダー?主任?係長?課長?部長?まさかの専務?アッチョンプリケなことに社長さんだったりします?そんな肩書きを、彼女たちは羨望のまなざしで見ているだけなのです。もしあなたがその肩書きを失ってごらんなさい。新卒ガールたちはプイッとそっぽをむき、またもやおしっこしたあとの犬のように後ろ足で砂をかけることでしょう。
調子に乗らずにホンネを見抜いて!
いまどきの新卒ガールは立派です。頭もいいし、親御さんの愛情たっぷりに育ってきた子たちがほとんどです。そんな娘たちですからあなた方勘違い兄さん&オヤジの気分をわざわざ害するような言動はしません。それが社会生活を円滑にまわしていく大切なルールでありマナーであるぐらいよーくわかってます。だから時にはあなた方が小躍りするほどうれしく舞い上がるようなコトバを発することもあるでしょう。
いわく…「○○さんって、頼りがいがあってステキです!」
いわく…「○○さんの彼女がうらやましいですぅ」
いわく…「○○さんみたいなお兄さんがいたらなあ…」
いわく…「○○さんはわたしにとって雲の上の存在ですほんとです」
これらはすべて、額面通り受け取ってはいけないセリフです!彼女たちのこういったうれしいトークを真に受けて告白したり今カノと別れたりその娘の親に頼んで養子縁組を組んで戸籍上の兄になろうとしたり雲の上に行くために自死を試みたりすることは避けましょう。すべて不幸のはじまりです。いいですか、彼女たちはこういったセリフの中に一ミリも恋愛感情は入れておりません。下手したら尊敬の念すらはいっていないことも。あくまで「人間関係を円滑に」することだけを考えて発言しているのです。ホンネと建前でいえば純度120%の建前です。でもそんなのは当然です。逆の立場で考えてみてください。わかるでしょ?
非常階段やエレベーターホールで、残業のオフィスで、プロジェクト打ち上げ後に行き着いた二軒目のバーで、ピッチピチでキラッキラの新卒ガールからこういったセリフを聞いたあなた!舞い上がる前に目を覚ましましょう。あなたはただの「先輩」「上司」または「会社の人」でしかないのです!
【まとめ】
なんだかなーってかんじだけど、勘違いしちゃう気持ちもわからなくはないわよ。だって新卒ガールたちったらホントにキラキラ輝いちゃってるんですもん。なんかこう、生命の息吹を感じるみたいな?そんな彼女たちに触れたくなる気持ちもわかるわ。こんな風に同情できるなんて、ひろみこも山でいろいろあったからなのよね…ふうーっ(ため息)。でも、だからこそ、あらかじめちゃんと目を覚ましておかないと、おかしな関係になっちゃったり、誰も得しないことが起きたりしちゃうものなの!
ここまでくればさすがの勘違い兄さん&オヤジもわかってくれるはず。ひろみこの渾身の分析結果を賢明な女子ツク!読者のみんな、バンバンひろめてね!え?なに?そんなことではひるまないのがウチの会社の勘違い兄やん&オヤジだって?そんな輩どもには奥田英朗の『マドンナ』でも読んで酒飲んで寝ろ!って言ってやって!!