仕事と家庭が両立できない原因は、心にひそむ“優等生”?
夫との家事分担は、働く女性にとって頭の痛い問題ではないでしょうか。 結婚前は「一人暮らしで家事もやっている人だから大丈夫!」と思っていた彼氏が、結婚したとたんに何もやらなくなるのはよくある話です。生活費は出し合っているのに、家事は女性にズシリ。なぜこんなことが起きるのでしょうか?
時代の変化に意識が追いついてない
独立行政法人 労働政策研究・研究機構の調査によると、共働き世帯は1077万、片働き世帯(どちらかが専業主婦/主夫)は720万と、共働きのほうが約1.5倍も多くなっています。
独立行政法人 労働政策研究・研究機構
http://www.jil.go.jp/
1980(昭和55)年は片働き世帯が主流(片働き1114万世帯、共働き614万世帯)でしたが、徐々に片働きが減少して共働きが増加し、1990(平成2)年から1996(平成8)年にかけては2つの世帯数がデッドヒート。その後は共働き世帯が常に片働きを上回っています。
働き方は大きく変わりましたが、人々の意識はどうでしょうか。平成26年度に行われた内閣府の調査によると、「男性は仕事、女性は家庭」という性別役割分業に対し、賛成は44.6%、反対は49.4%(6%はわからないと回答)でした。約半数が「家事は女性がすべき」と考えているのです。20代女性に限れば反対派は39.8%と少数に見えますが、視点を変えれば10人中4人が「私が家のことをやる」と思っていることがわかります。
内閣府が行った女性の活躍推進に関する世論調査(平成26年度)
http://survey.gov-online.go.jp/
働き方は21世紀なのに、男女の意識は変わっていない。
だから共働きの女性が家事を一人で抱え込み、疲れ果ててしまうのです。
罪悪感に打ち勝つ魔法の言葉とは?
私は、男性が家事をやらないのは男性の意識が遅れているからだと信じていました。でも結婚生活を続けるうちに、“優等生”や“がんばり屋さん”であろうとする女性の意識も原因ではないかと思うように。心のどこかに「やってもらって申し訳ない」という気持ちがあるんですよね。だから夫が家事をさぼっていても、注意せずについ自分がやってしまう。
でもこれを繰り返していると、どんどん負担が増えていきます。夫担当の家事に手が出そうになったら、心の中でつぶやくか、直接伝えてみるのもいいかもしれません。
「私だって昼間遊んでるわけじゃない!」
仮に夫より収入が低かろうが仕事の責任が軽かろうが、仕事をして家計を支えていることに変わりはありません。もし「俺のほうが稼いている」的な反論をされたら、「じゃあ仕事辞めて家事全部やるから、私の収入分も稼いできて。生活レベル落としたくないから」と言ってみましょう。ぜったい黙ります(笑)。
まとめ
女性が家庭も仕事もすべて完璧にこなそうとして疲弊してしまうことをスーパーウーマン症候群と呼びます。スーパーマンが実在しないように、スーパーウーマンも架空の人物です。無理な理想を追いかけずに、パートナーを上手く巻き込んでいきましょう。