今夜は日本酒で乾杯!お家でおいしく日本酒を飲むコツ
おうちで晩酌する機会はありますか?世間では若者の日本酒離れなどと叫ばれていますが、あながち嘘でもないようです。私の友人の多くが「お酒は居酒屋だけで飲むもの。家ではほとんど呑まない」と言います。でも家飲みって眠たくなったらすぐ寝ることができるし、好き勝手に適量飲めばいいし、1つのお酒で色んな飲み方を試せるなど、とっても良いことばかりです。家飲みでより美味しく日本酒を飲むために、気をつけて欲しいことをお伝えします。
1、ちゃんとした酒屋で買う
そのお酒自体を知り尽くしている酒屋から、購入してください。日光や蛍光灯の光をガンガンに当てている愛情ないスーパーやディスカウントストアで売っているものと、扱いを熟知した酒屋が売っているものは同じ銘柄だとしても、まったく別物と思ってよいでしょう。同じ人が同じ条件で造ったお酒でも、その後の取り扱い次第で良くも悪くも変化します。それくらい、お酒というのは繊細なのです。
2、保管の仕方
「もらいものが家にあるけど、どうして良いのかわからず、とりあえず台所に置いたまま」と相談を受けることがよくあります。すぐ飲まない、そして生酒をもらったり購入したときは、冷蔵庫で保管しましょう。冷蔵庫の灯りがLEDでない場合は、新聞紙で包むとベター。日本酒の最大の敵は“光”です。貰ったもの、購入したものが一升瓶だったら…わが家は日本酒専用の冷蔵庫があるので可能ですが、なかなかそういう人もいないと思います。箱か新聞紙で包んで、冷暗所かつ匂いの出るものと別の場所で保管してください。
3、飲む時には冷たくしすぎない
お酒によりますが、冷蔵庫から出したてのキンキン冷や冷やの状態だと味が開かない(よくわからない)ものもあります。飲んでみて「あれ?」と思ったら、お猪口ごとお酒を手で包んで温めてあげる(手燗)、常温になるまで放置、お燗をつけるという方法を試してみてください。人と同じで、お酒にだって個性や活躍しやすい環境があります。あなたがその適正な場所を、見つけてあげてくださいね!
4、器を変えてみる
冒頭の「1、ちゃんとした酒屋で買う」で言ったように、お酒はとても繊細です。だから飲むときの器によっても味の感じ方は変わります。
・素材(ガラス、陶器、磁器、木製、錫など)
・口付ける場所の厚み
・形、口の広がり方
・大きさ
このように変化する要因は、たくさんあります。香りがとても華やかな場合は、口の広がったガラスの器で冷たいまま飲む。どっしりして控えめな香りなら、お燗にして平らな盃で飲む…など成功しやすいパターンはいくつもあります。
【まとめ】
私は利酒師である母親から「日本酒を買ったなら、冷酒・ひや(常温)・お燗と必ず3温度帯を飲みなさい」と教えられてきました。せっかくの家飲みですから、1本買って3温度帯を試し、その都度器を変えてみると良いでしょう。コップ酒とお猪口を飲み比べてみると、なぜ専用の酒器が存在するのかハッキリとわかりますよ!また1日で全部飲まずに、3日後、1週間後…と熟成を味わうことができるのも、家飲みならではです。さまざまな飲み方を試して自分なりの答えを見つけてくださいね!