シリコンとは、正しくは「シリコーン」と表記され、ケイ素を含む合成化合物。髪の毛をコーティングし、洗髪時の摩擦や熱によるダメージを軽減したり、ツヤを与えたり、指通りをよくしたりする働きがあります。しかし、シリコン自体にはダメージの予防効果はあるものの、髪を補修したり、保湿するような効果はありません。今回は、そんなシリコンが含まれていないノンシリコンシャンプーのメリット、デメリットについてまとめてみました!
様々な嬉しい効果が!ノンシリコンシャンプーのメリット
・軽くふわっとした仕上がりに
ノンシリコンシャンプーはコーティング作用がないため、ふわっと軽い仕上がりになります。一方で、シリコンが配合されているシャンプーはシリコンが髪の毛をコーティングするため、しっとりと重めの仕上がりになります。普段髪の毛がペタンとしてしまう人でもふんわりとしたスタイリングを楽しむことができます。
・ふんわりボリュームアップ
シリコンによって髪の毛がベタついたり、ペタンと潰れることなく、全体的にふんわりと仕上がります。髪の毛が根元からしっかりと立ち上がり、髪の毛がボリュームアップするため、毛量が少なくてボリュームが欲しいという人におすすめです。
・カラーやパーマの持ちアップ
ノンシリコンシャンプーには髪の表面をコーティングする成分は入っていません。そのため、カラー剤やパーマ液が内部まで浸透しやすくなり、カラーやパーマが長持ちします。シリコン入りシャンプーの場合、シリコンの重さでカールが伸びてしまうことがあり、パーマがかかりにくい状態になってしまうことも。カラーやパーマをかける少し前からノンシリコンシャンプーを使うといいでしょう。
・髪の毛を素の状態にする
ノンシリコンシャンプーはシャンプー本来の役割である「髪や頭皮を洗い、汚れを落とすこと」に特化したシャンプーです。コーティング剤を髪や頭皮につけないため、髪を素の状態に仕上げることができます。そのため、洗い上がりはさっぱりとしています。
・頭皮や髪に負担がかからない
シャンプーをちゃんと洗い流せていないと頭皮に残ってしまうことがあります。また、シリコンは人によっては成分が合わずトラブルの原因となる可能性も。一方、ノンシリコンシャンプーは、シリコンが頭皮に付着する心配がありません。髪や地肌に優しく、頭皮の健康状態を保つことができるのです。
ここは要注意!ノンシリコンシャンプーのデメリット
・髪のきしみを感じる
シャンプーを洗い流すと髪のきしみを感じることがあります。キューティクルを覆い、摩擦などのダメージから髪を守ってくれるシリコンが入っていないため、少しゴワゴワとした手触りになるのです。また、髪の毛同士が絡みやすくなるため、抜け毛が増えてしまう可能性もあります。
・髪が広がりやすい
ノンシリコンシャンプーは髪の毛が広がりやすくなります。シリコン配合のシャンプーは髪の毛をまとめてしっとりさせてくれますが、ノンシリコンはコーティング作用がないため、まとまりにくくなってしまうのです。
・ダメージを受けやすい
髪の毛がコーティングされていないため、ドライヤーやアイロンの熱などの外部ダメージを受けやすい状態になります。また、シャンプーやブラッシング等の摩擦でキューティクルが傷つき、ダメージが酷くなる可能性も。ダメージを進行させないために、トリートメントと併用するのがいいでしょう。
髪の状態によってはノンシリコンシャンプーが合わない場合も…
髪の毛の状態によってはノンシリコンシャンプーが合わない場合があります。以下、ノンシリコンシャンプーと相性が悪い人の髪の毛の特徴を示します。ご自身の髪質と比べて相性を確認してみてください。
・ダメージが気になる人
ブリーチやカラー、パーマを繰り返していたり、切れ毛、枝毛など髪の毛にダメージがある人はノンシリコンシャンプーは向いていません。ノンシリコンシャンプーはコーティング作用が低く、髪の毛を素の状態にします。そのため、外部ダメージを受けやすくなり、髪の状態が悪化してしまう可能性があるのです。
・髪の毛が広がってしまう人
ノンシリコンシャンプーには髪の毛をボリュームアップさせる効果があります。そのため、髪のボリュームが出すぎると、うまくまとまらなくなってしまうのです。髪の毛の広がりが気になる人はシリコンシャンプーを使い、しっとりと仕上げることをおすすめします。
・しっとりとした仕上がりにしたい人
ノンシリコンシャンプーは髪の毛をコーティングしないため、髪の毛がきしんでいると感じることがあります。少しパサパサとした手触りになるため、しっとりと仕上げたい人には向いていません。しっとりとした仕上がりにしたい人はノンシリコンシャンプーではなく、シリコンシャンプーを使用しましょう。
・髪が太かったり、量が多い人
髪の毛が太い人や毛量が多い人は髪がまとまりにくいため、ボリュームが出て広がって見えてしまいます。ノンシリコンシャンプーは髪の毛にボリュームをもたせる効果があります。そのため、ノンシリコンシャンプーを使うと元々ボリュームのある髪が更に広がってしまいます。
・髪が硬い人
髪の毛が硬い人はまとまりにくく広がってしまう傾向にあります。また、手触りは少しゴワゴワしている人が多いです。ノンシリコンシャンプーにはツヤを与えたり、指通りをよくする成分が入っていないため、更にゴワゴワとした手触りになってしまう可能性があります。
・ヘアアイロンやコテを頻繁に使う人
ノンシリコンシャンプーは髪の毛を素の状態にします。表面がコーティングされていないため、ヘアアイロンやコテの熱を直に受けます。つまり、髪へのダメージを受けやすい状態になっているのです。
また、髪の毛は熱を与えるとタンパク質が集まって固まり、空洞ができます。そして、髪の毛が濡れてキューティクルが開くと、その空洞から髪の水分や栄養が外へ流れ出てしまうのです。水分を失った髪の毛はパサパサになり、広がりやすくなります。
ノンシリコンシャンプーの見分け方!シリコン入りの表記は?
シャンプーに使われるシリコンの成分は、下記のように表記されることが多いです。下記成分が入っていないシャンプーがノンシリコンシャンプーです。シャンプーを買う際に確認してみましょう。
・ジメチコン
・シクロメチコン
・シロキシ
・メチコン
ノンシリコンシャンプーのおすすめの選び方
ひとくちにノンシリコンシャンプーと言っても種類は豊富にあります。その中でどのノンシリコンシャンプーが良いのでしょうか。おすすめの選び方をご紹介します。
・アミノ酸、ベタイン系の洗浄成分
髪の毛を素の状態にするノンシリコンシャンプーを使うなら、洗浄成分にもこだわりましょう。アミノ酸系やベタイン系の洗浄成分は、刺激を与えにくいため、負担をかけずに優しく洗えます。
そのため、肌が弱い人や頭皮のトラブルに悩んでいる人におすすめのシャンプーです。アミノ酸シャンプーは洗浄力が弱い所がデメリットですが、シャンプー前のブラッシングやお湯で予洗いすると汚れが落ちやすくなります。
ベタイン系シャンプーは低刺激な洗浄成分で泡立ちにくいですが、保湿効果があるためおすすめです。なるべく頭皮に刺激を与えにくいシャンプーを使用しましょう。
・天然由来成分で負担を少なく
植物オイルなどの天然由来成分が入ったシャンプーは低刺激のため、頭皮や髪の毛に負担がかかりません。オイルにはホホバオイルやアルガンオイル、ツバキオイルなど様々な種類があります。
また、保湿効果のあるオイルが配合されたものは髪を保湿してくれるため、ノンシリコンシャンプーでもきしみを感じにくくなります。
まとめ
ふんわりとボリュームアップが期待できるノンシリコンシャンプー。継続的に使うと頭皮や髪の健康状態が整えることができます。特徴を把握して自分に合うシャンプーを選ぶと髪の毛をより綺麗に保つことができます。ノンシリコンシャンプーの中でも洗浄成分によって仕上がりが異なるため、髪質ややりたいスタイリングを考えて選びましょう。
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