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知らないうちに「頭痛が痛い」!?間違いがちな日本語~重複編~

突然ですが「今日頭が頭痛でさ~」みたいな会話、しますか?「イイ大人だしするワケないでしょ!」と笑っているそこのあなた!…本当にしていませんか?実は、私たちがふだん何気なく交わしている会話の中にも”頭が頭痛現象”を起こしているものがいっぱいあるんです。例えば「満天の星空」。「満天」は「空いっぱいの」という意味があるので、そこに空をつなげてしまうと「空いっぱいの星空」になり、違和感を与えてしまいます。この場合は「満点の星」というのが正解。「えっ!これも重複表現だったの!?」と、何だかちょっぴり不安になってきませんか?”頭が頭痛現象”を起こして恥をかかないようにためにも、今回は重複して使ってしまいがちな日本語をご教授します。

「孤立化させる」

“孤立化”ではなくても「○○化する」「○○化させる」と言ってしまっていませんか?「化」という漢字には「前と違った姿・状態になる」という意味があり、その漢字に「する」「させる」を使ってしまうと重複表現になってしまいます。なので、「化」という漢字がつくものに“する動詞”をつけるのは絶対NG。
最近では、正しい文法ではありませんが「見える化」「ルーティン化」などの造語も使われるようになってきているようす。「じゃあ”孤立化する”でもいいじゃん!」と思っちゃうかもしれませんが、重複表現はこれらのものとは違って”間違った表現”なので避けましょう。

「あらかじめ予約する」

「えっ!?どこがいけないの?」と思った方もいるのではないでしょうか?”あらかじめ”を漢字で書くと「予め」。何が重複しているのか、一目瞭然ですよね。「予め」は「前もって」、「予約」は「前もって約束する」という意味があります。この2つを合わせてしまうと「前もって、前もって約束する」という意味になり、同じ意味が重なってしてしまいます。どうしても「あらかじめ」という言葉を使いたい場合は「あらかじめ約束する」というような使い方をしましょう。

「年内のうちに」

改めて言われると重複していることが分かると思いますが、無意識に使っている人が多いのがこの言葉。これを重複させずに、正しく言い換えると「年内に」になります。言われてみれば…の重複表現は他にも、「まず第一に」「違和感を感じる」など。重複表現を無意識に使わないようになるコツは「頭が頭痛」「腹痛が痛い」とナチュラルに言ってしまっているのと同じだと思うこと。「気づかないうちに”頭が頭痛現象”を起こしていたなんて恥ずかしい…もう何も話せない…」という人は特に意識してみてください。

【まとめ】

日本語を誤って使わないコツは、意識をすること以外にももうひとつ。それは、単語や漢字の意味を理解することです。しっかり頭に入れておけば「この字にはこんな意味があるから重複してる…」と気づくどころか、間違った日本語に違和感を覚えるようになるかも。成り立ちや由来を調べるのは案外楽しかったりするので、勉強は苦手だなぁという人も、遊び間隔で学んでみてはいかがでしょうか。