勉強、仕事、ステップアップ、移住・・・ロンドンで暮らす日本人がどうしてロンドンで暮らすことを決めたのか気になりませんか?ロンドンで暮らす日本人女性にインタビューを敢行。日本での生活のお話やロンドンのお話、そして、今後について迫ります。
今回お話してくれたのは、大学留学やファッションブランドでのインターンの経験を持つ古賀花英さん。現在はイギリス人の男性とご結婚され、ロンドン在住だという古賀さんにお話を伺いました。
答えてくれた人:古賀花英さん(32歳)
大学卒業後、百貨店に就職。販売員等の勤務を経て、 WEB部門に配属。
約7年間の勤務を経て、イギリスへ留学。
ロンドンにある大学にて、ファッション・メディアコミュニケーションを学ぶ。在学中に現在の旦那様であるイギリス人の男性と出会い結婚。現在は旦那様とともにロンドンに在住。
渡英を決めた理由
Q:イギリスに来る前は、日本ではどんなお仕事をされていたんでしょうか?
「大学卒業後、百貨店に就職して販売員やWEB部門の勤務を経験。WEB部門では、販売促進部門と連動して、メールマガジンやWEBサイトの作成といったことに携わっていました。最初は東京にある本社に勤務していましたが、地方の店舗にも勤めたことがあります。百貨店で約7年働き、イギリスへの留学のため退社しました」
Q:なぜイギリスに来ることを決めたのですか?
「働いている中で、専門職の仕事に興味を持つようになり、留学をして何かを学びたいと考えるようになりました。もともと高校生の頃から海外のファッション雑誌が好きで、ファッション誌の編集者を目指した時期があったこともあり、ファッションやメディアにまつわることを勉強しようと留学を決意。ロンドンには19歳の時に1カ月間語学留学で訪れたことがありました。その時にも「絶対、また来よう」と思うほどロンドンが気に入っていたし、イギリスの文化も大好きだったので、ロンドンの大学のコースに通うことに決めました」
ロンドンでの生活は?
Q:ロンドンでは学生生活、インターンを経験され、ご結婚もされたんですね!
「大学には1年間通いました。日本の百貨店に勤務している時にWEB関連の事業に携わっていたこともあり、大学ではファッションとメディアコミュニケーションについて学びました。大学のコースが修了した後は、もともと好きだった「Faustine Steinmentz」というファッションブランドでインターンをする機会を得ることができました。夫とは大学在学中に友達の紹介で知り合いました。たまたまなのですが、夫がグラフィック系のソフトの講師をしていたこともあり、私も教わることが多く、仲良くなった感じです」
Q:インターンとしてどんなことをされていたんですか?
「インターンの面接の際には、大学で学んだ分野がファッションメディアコミュニケーションだったことをお話しつつも、「とにかく何でもやる!」という想いを伝えました。「Faustine Steinmentz」は、職人的なものづくりをしているファッションブランド。織り機を使用し、生地から手作りするようなブランドなんです。そこで初めて織り機を扱う経験をしました。大学では、どちらかというとデジタル分野のことについて学んでいましたが、インターンの仕事は手作業でものを作るアナログな仕事。全く真逆の経験を積むことができました」
Q:インターン生活はいかがでしたか?
「一番大きかったのは、「織り機」との出会いだったと思います。今は自身でも織り機を購入し、生地を制作していますが、インターンをする前は、まさか自分が織り機に興味を持つとは思っていませんでした。インターンを通じて織り機を使って生地を作ることの魅力を知り、新たな道を見出せたと感じています。インターン時代は、忙しい時期は2週間ほど休みが全くないという状況も当たり前にありましたが、それでもとても良い経験を積むことができたと感じています」
これからのこと
Q:インターンを修了され、現在はどのような活動をされていますか?
「現在は、自宅で織り機を使って生地を制作し、友人の作品作りの手伝いをしたり、自分の作品を販売したりしています」
Q:今後はどんなことに取り組みたいと考えていますか?
「自分の生地を制作していきたいという思いはもちろんありますが、テキスタイルについて勉強したいという思いもとても強いです。最近では、リサイクルできる繊維の開発が進んでいることもあり、テキスタイルのデザインといった分野だけでなく、繊維のテクノロジー的な部分についても学んでみたいと思っています。エコロジーに配慮した繊維を使ったテキスタイルなど、サステイナブルなもの作りにとても興味があるので、機会があれば大学などでも学んでみたいです」
【まとめ】
偶然出会った「織り機」によって、新しいキャリアの道を見出した古賀さん。学ぶことも、チャレンジすることも年齢や環境は関係ない、いつだって何だって取り組めるんだ!そんな風に思えるお話でした。