新入社員からすれば、飲み会なんて「めんどい」「かったるい」「早く帰りたい」。ウンウン、行きたくない気持ちもわかる…が、飲み会に参加せずとも毎日まっすぐ帰宅しているわけでもないだろう。寄り道だってあるはずだ。その中の10回に1回くらい、上司と飲みに行ってみてはどうだろうか。そこでは普段知り得ない“役職を脱いだおっさん”流の付き合い方を垣間見ることができることができるかもしれない。それは一種の社会勉強にもなるだろう。しかし、ただ見ていても仕方ない。行く以上は社会人として最大のリターンを得ることを目的としたい。それは「この子はできる」と思わせることだ。そのためのテクニックを今回は3つ紹介する。
役職の隣には喜んで座る
通常、役職者の隣にはフレッシュなヤツらは座りたがらないものだ。やはり役職者の隣は緊張するし、会話も面倒だと感じるからだろう。しかし、デキるヤツはそこにあえて切り込むことでチャンスを作り出す。「こちら空いていますか?」と一声かけ、軽く会釈して颯爽と座る。普段、避けられなれている役職者ほど、すぐ隣に座ったヤツの顔や名前は気になるものだ。また、臆せずにいくことで主体性があるように見える。コミュニケーションがたどたどしくてもフレッシュさと可愛げがあれば、おおむね乗り切れるだろう。なるべく話すより相手の話を引き出す方向で会話を続けるといい。ただし、お酒が入りすぎて礼節に欠くことだけは気をつけてほしい(後々面倒だから)。
お酌はかかさずに
最近では飲み会も面倒ならお酌なんてもっと面倒、嫌だという風潮が強い。しかし、そもそもお酌とは、もてなしの心や礼儀としてやっていた行為。飲み会に思い切って参加してみたのなら、3分の2くらいはおもてなしの場に片足を突っ込んでいるわけでもある。そこで思い切ってお酌もやってみてはどうだろうか。ポイントは相手が「もういいよ、いいよ」と言うまではグラスの状況を見てお酌を欠かさないが、「本当にもういいよ、手酌でやるから」と言われたらサッとひく。引き際は潔くした方が印象はいいだろう。だがその後、酔いもまわって20~30分経つと相手はお酌を遠慮したことなんてポッと忘れていることが多い。そこでまた空いたグラスを見計らってお酌に行くことで、気が利く=よく観察していると思わせることができるだろう。洞察力とかけひきを磨くひとときだ。
料理をとりわける
「女性だからって、やらせないでほしい」と抗議の声が聞こえてきそうだが、飲み会でできるテクニックとしては鉄板スキルではないだろうか。丁寧さと気配り、家庭的な女性らしさを兼ね備えた所作のひとつだろう。ここでのポイントは必ず相手の苦手なものを聞くことだ。最近は食物アレルギーを持っている人も少なくはない。よそってもらったのに食べられないものばかり、残さざるをえないことになれば、お互いに気まずいものだ。また、料理の美味しさは視覚からも入ってくる。キレイな盛り付けができると、普段の生活、そして気になるアイツや彼氏の胃袋を掴む上でも役立つだろう。
まとめ
飲み会のテクニックといえども、まとめていえばホスピタリティだが、気持ちや感覚として納得のいかないこともあるだろう。しかし、2~3時間を割り切って過ごすことができればこちらのもの。円満に終わった後は、ランナーズハイとでもいうべきか、妙な達成感があるかもしれない。一回「優秀」というレッテルをはられてしまえば、なかなかにオトクなものだったりもする。ただし、10回に1回で最大のリターンを得るということは、相手にも最大限の“イイ思い”をさせていることにもなる。「また、アイツを呼べ」なんてことにもなりかねない。その点だけは注意してほしい。