「さて、帰るか…」カバンに荷物をしまい、デスクから立ち去ろうと一歩を踏み出したとき。それはやってきた。定時で帰るなんて甘い…と、呪いをかけてくる“残業ゴースト”だ。背後から、もしくは堂々と「もう帰るの?」と訴えかけてくる。定時は過ぎているはず…そう思って振り切ろうとするも、なぜかもう一歩が踏み出せない。「仕方ない…」そうつぶやいてデスクへ戻ったら、やつらの餌食だ。とくにこの3匹の“残業ゴースト”たちには気をつけてほしい。
デスクと一体化…?帰らぬ上司の怪
いつ帰っているのかわからない、いつ見ても自分のデスクにいる上司という“残業ゴースト”。特徴としては、こちらが自分の仕事を終えて退社の一歩を踏み出すと、必ず厳しい視線を送ってくること。何の訴えなのか…?理解しないよう視線をそらしても、背中が強烈に痛い。彼は独身貴族で悠々自適な生活感を放っているが、こちらとしては一緒にしないでほしいと願うばかりだ。自分の家庭や恋人、友人と約束している日だってある。そのために仕事を早く終わらせるのは、当然のことだろう。たまには“残業ゴースト”ではなく、“定時ポリス”として率先して早く帰ってほしいものである。
空気を読まない(ある意味読んでる)取引先の電話の怪
いつも定時を過ぎてから鳴る、とある取引先の電話。なぜ勤務時間中にかけてこない?という疑問が浮かぶが、そこは取引先。こちらとしても、色々な事情を汲んではっきりとは注意できず、苦笑いのまま対応するのが関の山。しかしこの電話、「まだ帰っていないよね」と確認するように、定時後に何回か鳴り響くことがある。対応もひと段落したし、そろそろ帰るか…と考え始めたときに限ってベルが鳴る。こちらのオフィスに取引先担当者の“ゴースト”でもいるかのような、ベストタイミング。ある意味、マーフィーの法則を思い出してしまうものだ…。
不器用ですから…自分自身の責任感
責任感を持つことはいいことだが、たまには解放される瞬間があっていいものではないだろうか。一番振り払えない“残業ゴースト”は、実は自分の中の過剰な責任感だったりする。適度に自分を奮い立たせる、解放できる責任感ではなく、ガチガチに自分を仕事に縛り付けてしまう責任感は、そのうち罪悪感や劣等感など違うものへ変貌してしまうおそれがあるものだ。その日の定時をむかえたら、さっさとオフィスから脱出するメリハリも大切にできるといいだろう。自分の中の“残業ゴースト”がだんだん成仏されていくはずだ。
まとめ
“残業ゴースト”には、切り上げるタイミング、強い意志、うまく切り抜ける言い訳がそろえば、バスターできるだろう。もちろん、必要があれば“残業ゴースト”の声に耳を傾けるのも大切だ。自分の社会人レベルが上がれば上がるほど、やっかいなゴーストにつきまとわれる可能性もあるかもしれない。しかし、そのぶん業務を上手にまわすスキルも身につくはずだ。