ミシェル・ゴンドリー最新作『グッバイ、サマー』が教えてくれる3つのこと

ミシェル・ゴンドリー最新作『グッバイ、サマー』が教えてくれる3つのこと

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『エターナル・サンシャイン』(04年)、『僕らのミライへ逆回転』(08年)のミシェル・ゴンドリー監督最新作『グッバイ、サマー』。9月10日に公開され、映画ファンの間で早くも話題になっています。夏休みに“動くログハウス”で旅に出る少年2人の冒険と友情を綴るロードムービー。そこには大人になっても忘れたくない、いえ、忘れちゃいけない3つのことが描かれています。

かけがえのない友情

  グッバイ、サマー01

女の子のようにかわいらしく華奢な外見(上映後しばらくの間、本当に女の子だと思ってた!!)から「ミクロ」とからかわれるダニエルと、機械いじりが趣味でガソリンくさいテオ。ひとりなら思いもつかないようなことも2人ならアイデアも勇気も2倍!どんどんやってのけちゃう。損得勘定のない2人の純粋な友情は、一種の憧れを持ってしまうほど、ていうか、うらやましい。テオがめちゃくちゃいいヤツで、自分にもこんな友達いたかな?と遠い昔を思い出してみたりして。

自分らしく生きること

  グッバイ、サマー02

クラスのはみ出し者のダニエルとテオ。14歳、思春期真っ盛りな甘酸っぱいお悩みももちろんてんこ盛り。外見上のコンプレックスや、親との関係性(2人の親はまったく正反対のタイプ!)、気になるあの子へのアプローチ法、色々あるけどでも一番気になるのは自分は何をしたら良いのか?どこへ進んだら良いのか?その答えを探しにあてのない旅に出るんだけど、その結末は予想以上にファニーで、そしてドラマチック。

0から作ることの意味

   グッバイ、サマー03

彼らは与えられたもので遊んだりなんかしない。自分にしか描けない絵を描き、自分にしか作れないエンジンを組み立て、2人でしか作れないログハウスカーを作る。今は便利な世の中だし、なんでも売ってて、お金を払えば手に入る時代だけど、その分没個性になりがち。究極のオリジナリティや個性は彼らのように「自分で考えて、自分で作る」ここから生まれるんだなと思ったり。

<STORY>
画家を目指すダニエルは、女の子のような容姿や過干渉な母、暴力的な兄のことで悩んでいた。ある日、ダニエルのクラスに変わり者の転校生テオがやってくる。周囲から浮いた存在のダニエルとテオはすぐに意気投合。息苦しい毎日から抜け出すため、ある計画を思いつく。

<作品DATA>
『グッバイ、サマー』
9月10日(土)より公開中
出演:アンジュ・ダルジャン、ほか 監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー 配給:トランスフォーマー 上映時間:104分
公式サイト/http://transformer.co.jp/

(C)Partizan Films- Studiocanal 2015

まとめ

映画ファンからの支持も厚いミシェル・ゴンドリー監督が、自らの青春時代思い返しながら描いた自叙伝的な本作。本格的な映画は初出演という2人のキュートな魅力が画面からあふれ出します。彼らの夏休みの思い出、そこにはきっと大人になった私たちの忘れ物も落ちているはず。

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