どうしても心がときめかない…そんなあなたは「アセクシャル」かも知れません

彼氏が欲しいはずなのに、どうしても心がときめかない……。結婚したいと思っても、そもそも異性と付き合うってどういうことなのかわからない……。そんな悩みを持つあなたはアセクシャルな思考の持ち主なのかもしれません。
では、アセクシャルとはどういうことなのでしょうか。

 

「アセクシャル」な人とは？どれくらいいるの？

アセクシャルとは、無性愛者ともいわれ、同性異性を問わず他者に心がときめかない性質を持つ人のことを指します。

 

無性愛者は、「異性愛（自分の性と異なる人に好意を抱く人）」「同性愛（自分の性と同じ人に好意を抱く人）」「両性愛（異性と同性ともに好意を抱く人）」に次ぐ第四の性と言われ、全人口の約１％の人が無性愛者といわれています。１％ってそんなに多くないよねと思う人もいると思いますが、同級生に１人はいると仮定すると決して少なくはありません。

 

この概念がわかったのが比較的最近のことで、自分でも自覚のないままどうしたら良いかわからず、人知れず悩みを抱えている人もまだまだ多いのが実情のようです。

 

アセクシャルであるかどうかはどうしたら知ることができるの？

 

自分がアセクシャルかもしれない……でもどう調べればいいかわからない。そういう人は簡単なチェック方法があるので自分で調べてみてはいかがでしょうか。

 

• 全般的に恋愛系のマンガや本の内容が理解できない
• 20歳を過ぎても初恋の経験がない
• セックスを含む性的な接触に嫌悪感がある

 

アセクシャルは自覚の問題で、他人に判断されたり診断されたりするようなことではありません。自分で自分の性指向性を自覚し、生きやすくなるためのひとつの目安となるものです。ましてや、そのことで人に非難されることは決してあってはならないことです。

 

アセクシャルと自覚する人の中には、自分の母親が父親に一方的に暴力を振るわれていた、自分自身が兄弟や親せきなどから性的ないたずらを受けていたなどで性的な接触に抵抗があるようになってしまったという人がいますが、これらはアセクシャルとはまた違う問題を抱えている可能性があるため、一度精神科医や臨床心理士などの専門家を訪ねてみることをおすすめします。

 

もちろん、アセクシャルであることで生きづらさを抱えている人も、カウンセラーや自助グループの助けを借りることは恥ずかしいことではありません。むしろ、助けて欲しいときに「助けて」と言えることが、その後の人生を大きく切り開く力となります。

 

アセクシャルの種類

 

アセクシャルとひとくちに言っても、さまざまな種類があります。
日本でアセクシャルというと、すべてにおいて性的交流や恋愛感情を抱かない「アロマンティック・アセクシャル」を指すことが多いようですが、アセクシャルと一般的な恋愛感情の中間のレベルにある「グレーアセクシャル」の人もいます。また、全人愛的な感情を示すタイプや、他者に対して恋愛感情を抱くけれども性的欲求は抱かない「ノンセクシャル」な人も広義のアセクシャルに入ります。

 

アセクシャルなあなたへのメッセージ

恋愛感情がない、性的欲求がないからといって、自分はダメだと思う必要はまったくありません。中には、恋愛感情を持てない人に対して“本当の恋愛を知らないから”などという人もいますが、そういう上から目線の意見に傷つくこともないのです。

 

また、現在は恋愛に重きを置く人が多いのは事実ですが、恋愛と結婚は必ずしもイコールではないので、ときめく感覚がなくても、相手を大事にする気持ちがあれば、あなたにぴったりのパートナーに出会える日が来るでしょう。だから、そんな日が来るまで、自分も他人も大切にできるあなたでいてください。

• 参考サイト：
• セックスを拒絶する若者たち──アロマンティック・アセクシャル｜ワイアード
• アセクシュアルを勘違いしている3つの質問|Letibee LIFE
• セックスのない愛：人口の1〜3%程度存在すると言われる「無性愛者（アセクシュアル）」が直面する困難|ビッグイシュー
• 誰とも恋愛できないあなたは、第四の性「無性愛者」かも！？｜ガウマガジン