2018年5月30日、国立がん研究センターの一般向けサイト『がん情報サービス』で、思春期・若年成人のがん罹患(りかん)率の情報が新規に掲載されました。これまでは2007年の古いデータで、対象地域数も少なく小児のみでしたが、今回は女子ツク読者の皆さんの年齢に近いと思いますので、概要を確認していきたいと思います。
AYA世代について
Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)世代の略。一般的に15歳~20歳代・30歳代の事を指し、がん情報サービスサイト内では15~39歳としています。この世代のがん患者は一定の割合で存在していますが、医療機関も医療者も経験が少ないことなど、厚生労働省でも課題としています。
1年間のがん診断数
2009年から2011年のデータによると、人口10万人当たりのAYA世代のがん罹患率は、20歳代で31.1・30歳代で91.1となっています。これを日本全国の人口に当てはめると、1年間にがんと診断されるのは、20歳代で約4,200例・30歳代で約16,300例となります。
女性30歳代のがん内訳、1位は乳がん
小児期からAYA世代ではがんの種類が大きく変化し、女性の20歳代~30歳代では、乳がん・子宮頸がん・甲状腺がんが大きく増加しています。20~29歳の1位は胚細胞腫瘍・性腺主要(精子や卵子になる前の未成熟な細胞から発生した腫瘍の総称)、2位は甲状腺がん。30~39歳の1位は女性乳がん、2位は子宮頸がんとなっています。
【まとめ】
まずはこれからのデータを正しく理解することが大切です。そのうえで、ご自身のライフプランと重ね合わせて、不安を感じる場合は十分な健康管理をしたり、生命保険などで経済的な備えをしておくと安心な生活が送れますね。