「日本酒といえば熱燗」というイメージを持つ方も多いそうです。だから、夏に日本酒は抵抗があるという声をよく耳にします。でも他のお酒よりも、体温を上げる効果のある日本酒は日中クーラーで冷えた身体を温めてくれるなど、メリットばかり。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?夏にオススメの日本酒を3つ紹介します。
1.山形正宗 夏ノ純米 花火ラベル(水戸部酒造)
夏の風物詩、花火とぶた型の蚊取り線香がラベルに描かれた見た目にも鮮やかな1本です。うだるように暑い外から室内に入り、まず飲みたくなるのはビールや水など口の中をスッキリさせてくれる飲み物ですよね。口の中にベタッと重く残ることが敬遠される夏の季節に、サラッと軽やかで梨を思わせる爽やかな香りが嬉しい夏酒です。通常遮光性の問題から茶色瓶を使用することが多いですが、この酒はイメージを重視して上部は透明瓶、下部は青い瓶。もしすぐに飲み切らないのであれば、あまり光の当たらない冷蔵庫に置いてあげてください。
商品を見る2.スパークリング山本 エクストラドライ 純米吟醸(山本合名会社)
やっぱり夏はシュワシュワしたのが飲みたい!という方にぴったりなのは、秋田県の実力派酒蔵が造るスパークリング日本酒です。日本酒はお酒を造る過程で、酵母という菌を入れて発酵を促しています。出荷前に加熱処理が行われますが、全ての酵母が完全に死ぬわけではありません。生き残った酵母は、その後も瓶内で活動を続けます。その現象を“瓶内二次発酵”と呼び、これによって発砲が進みます。だからわざわざ炭酸を加えなくても、天然のきめ細やかなスパークリングが飲めるというわけです。開封時はガス圧によりふたが勝手に飛んだり、吹き出し中身がほとんどなくなるということも。ふたをひねっては戻して、少しずつ中のガス抜きをしながら開ける必要があります。面倒に思われますが、パーティに持っていくとなかなか開けられずじれったいこの時間帯が周りの期待感を高め盛り上がりますよ!
商品を見る3.玉川 Ice Breaker 純米吟醸無濾過生原酒(木下酒造)
日本酒ファンには馴染みのある、毎年楽しみにしている人が多いお酒です。普通日本酒は水で割りアルコール度数を飲みやすい程度まで調整して出荷されます。特に夏酒というのは、さっぱりと飲み続けて疲れないものが好かれることからアルコール度数を下げるのが常。しかし無濾過生原酒というこの夏酒は造ったそのまま、アルコール度数も17度以上あります。これは名前通り、オンザロックで氷を浮かべて飲んでくださいという意味が込められています。実はこの酒蔵の杜氏(日本酒製造の最高責任者)は、フィリップ・ハーパー氏というイギリス人です。日本人よりも大和魂を抱く彼ですが、さすがに発想は自由。「夏は冷たくして飲みたいでしょう?だったらオンザロックでもなお美味しいよう濃く、酒の味をダイレクトに伝えられるものを造ろう」と気持ちよいほど軽やかに、日本酒に対する固定概念を打ち破ってくれます。
商品を見るまとめ
日本酒というのは、その時そのタンクごとに全て違うものができます。最近では冬だけ酒造りをするという概念が破れつつありますが、それでも年中全く同じお酒を造るというのはほぼ不可能に近いものなのです。日本酒のほとんどが、数量限定そして季節限定品。だから、気になった方はなくなる前に、今しか飲むことのできない夏酒をチェックしてみてくださいね!