毎月新しいマナーポスターが貼り出される東京メトロ。2010年から今月までの6年4ヶ月の間に「電車内メイクに関するポスター」が登場したのは3回。これらのポスターは「交通マナーの高揚を図るための交通道徳宣伝用」として『電車内でのメイクについては程度にかかわらずご遠慮いただくべき、との意図で制作しております。(公益財団法人メトロ文化財団/東京メトロからのコメント)』と、電車内でのメイクはマナー違反であると交通機関がはっきりと提言しているのに、それでもネットを中心に「電車内メイク論争」がされているのは一体なぜなのでしょうか。40代半ばの働く女性のひとりとして、私なりの電車内メイクについて考えてみました。
私が「電車内メイク論争」に思うこと
私は、電車でメイクはしないものだと思います。絶対にこれが基本的なマナー。みんないろんな事情があって、パーソナルな領域でOKとNGのボーダーラインを引いていますが、そもそもマナーは個々の状況や感情で変化するものではなく、社会やその場にできた集まりの中で作られ守られるルールです。だから、「電車内メイク論争」は単なる「マナー違反論争」に過ぎません。電車でメイク、もしかしたらそんな事態に陥ることがあるかもしれません。でもそれは、マナーに反した行為なんだと思い出しましょう。その意識があれば『論争』になんてならないはず、と私は思います。
女性のキレイを守る環境
女性は美しさを手に入れ、それを表現するため、様々な努力をしています。メイクもそのひとつ。時間と費用とスキルを要し、美をレベルアップさせ、キープさせるのは本当に大変。それならせめて、と考案される多くの時短・簡単テクニックは、女性たちの心を魅了します。それなら「電車でメイク」も美のための時短テクニック、なんて考えないで!
最近の化粧品、機能性や効率性がアップしていると思いませんか?スキンケアもベースメイクも、シンプルステップかつ高機能・低価格になり、ほしいメイクアップテクニックは、スマホですぐに入手できます。JR東日本は、メイクアップラウンジカフェ「Refresta(リフレスタ)」を横浜駅構内に、Panasonicは、セルフエステ&パウダールーム「CLUXTA(クリュスタ)」をEchika池袋にオープンさせ、都内主要駅近辺にも綺麗なパウダールームを備えた施設がどんどん増えています。キレイになりたいけど時間も有効に使いたい女性を応援している環境は、近くにあるのです。
◎リフレッシュステーション Refresta【リフレスタ】
URL: http://www.sofina.co.jp/
◎セルフエステ&パウダールーム CLUXTA【クリュスタ】
URL: http://panasonic.jp/
時代が変化しても変わらないもの
時代は変化します。時代と共に、常識もルールもライフスタイルも変わりますが、時短やズボラがトレンドキーワードになる一方で、おもてなしや思いやりがクローズアップされるのを見ると、時代が変わっても変わらない何かを感じます。それは、日常のほんの些細な心づかいの重ね合わせで淡く形づくられているもの。そしてそれは、誰かに望むものではなく、自分の行動で示すもの。たくさんの時の流れと心づかいから作られ守られてきた大切な財産、それが日本特有のマナーだと思います。日本の心の美とされるものがこんなにふわっとしたものだからこそ、余計にその貴重さも美しさも際立つのでしょう。
まとめ
「電車内メイク論争」とは何なのか、今回改めて考えさせられました。私が出した答えは「人の内と外の美のあり方」を論じているということ。これは人にとって「美しさとは何か」をもう一度考えるための課題であり、これをクリアした人が本当の美を知り、手に入れていくのだと、私は思います。